施設選び・10選

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ポイント1:入居地域

 どの地域の介護施設を選ぶのかは介護生活を中心に暮らすのか、自立した生活を楽しむのかにより、大きく違ってきます。介護を中心に考える場合は、ご本人にとって精神的な支えである、ご家族の通いやすさが重要になります。特に遠距離介護の場合はご家族の負担が大きいので、ご家族の近くへ移り住んだほうがよいということも考えれらます。ただし、大きく環境が変わることでご本人が戸惑うことが出てくるかもしれません。ご本人の希望を優先して、できるだけ無理のない地域を選ぶようにしましょう。環境の変化により認知症を発症する方も珍しくありません。一方、自立した生活を楽しむ場合は、将来、介護が必要になったときのことも頭に入れて、終のすみかにしたいのか、住み替えをするのかも考えるべきポイントです。

ポイント2:入居費用

 まずは資金計画を立て、無理のない料金設定の施設を選ぶようにしましょう。前払い金(入居一時金)、月額費用とその内訳、実費負担(医療費、日用品、おむつ代など)、介護保険適用範囲と自己負担額、有料サービスなどもチェックしておきます。介護保険自己負担分の負担割合は前年度の年収により変化しますので急な収入があった年の翌年は費用負担が増える事もがんが得られます。「介護期間は平均4年11ケ月」という統計や日本人の平均余命などを考慮して見通しを立ててみましょう。ある程度見通しが立ったところで、似たような料金の老人ホームをいくつか見学してみて、ご自身にふさわしい施設を選びましょう。リバースモゲージ制度の検討も選択肢の一つです。

ポイント3:入居条件

 各介護施設には入居条件(年齢、健康状態、要介護度など)と退去条件がありますので、住み替えせずに終のすみかとする場合は、要介護度が上がった場合、認知症が進んだ場合、医療行為が必要になった場合、長期入院した場合でも住み続けられるのか、しっかりと確認しておきましょう。また、入居時には身元引受人(身元保証人)が必要になります。いない場合は身元保証を請け負う非営利団体等を利用するのもひとつです。

ポイント4:ケア体制

 どれだけ手厚いケアが受けられるかは、スタッフの数によって違ってきます。介護付有料老人ホームの場合は、入居者3人に対して介護スタッフ1名以上を配置する「3:1」が国の最低基準です。これよりも多ければ多いほど手厚い介護が受けられることになります。夜間はスタッフが少ないことも頭に入れておいてください。看護職員の有無や勤務体制(昼間のみ、24時間勤務など)、医療機関との連携、日常的な健康管理、機能訓練指導員(リハ専門員)の有無、緊急時の体制、看取り体制などもチェックしておきたいポイントです。 なお、住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け専用住宅の場合は、介護事業所との契約で介護サービスを受けるシステムです。(法律上は外部の介護サービスを利用する事は可能です)生活支援サービスをしてくれる施設スタッフの人数(夜間体制含む)、看護職員の有無、医療機関との連携、緊急時の対応などをチェックするようにしましょう。

ポイント5:スタッフの質

 介護施設の住み心地を大きく左右するのが、そこで働く職員の質です。スタッフの質がよくなければ、希望するサービスがそろっていても満足が得られにくいかもしれません。スタッフ同士の会話や他入居者様に対する態度、みだしなみなど、見学のときにさりげなく見てみましょう。また、介護サービスの質の向上のためには研修が欠かせません。しっかりとした研修制度があり、それをスタッフ全体で共有し、日々の介護に生かす体制ができていれば、非常事態においても適切な対応がとられることでしょう。

ポイント6:運営法人

 最近は、介護を専門とする企業だけでなく、医療系、不動産・建設系などの参入が増えてきています。それぞれ得意分野がありますので、自分の求めるサービスと合ったところを選ぶとよいでしょう。また、民間企業が経営する介護施設・老人ホームは大手企業であっても、運営法人の交代や、中には倒産した例もあります。最近では介護事業者のM&Aもよく見られます。経営母体の介護事業の実績、財務状況、事業理念、情報開示要求への対応などを確認しておきましょう。安定した運営が維持・継続できているかどうかは、入居率や退去率で、ある程度推測できます。退去率が高い場合は、退去理由を尋ねてみてもよいでしょう。

ポイント7:他の入居者

 老人ホームで楽しく暮らすためには、既に入居している人たちの雰囲気もポイントのひとつです。入居者の男女比や年齢、要介護度がどれくらいの人が多いかなどもチェックしておきましょう。ランチの時間帯の食堂は、多くの入居者が集まっており、介護施設の雰囲気がよくわかります。ランチの試食が可能なら、入居者と一緒に、同じものを食べてみるのがよいでしょう。また、好感が持てるホ介護施設には、体験入居してみると一日の生活全般がよく見えてきます。

ポイント8:住空間と設備

 介護が必要になってからも安心して暮らすためには、設備、住まいの場としての空間が重要になります。廊下は車椅子ですれ違える広さがあるのか、居室も車椅子に対応しているか、ドアの形状や床材の材質はどうか、浴室設備はどんな身体状態まで対応しているのかなど。また、外出がむずかしくなっても、庭やバルコニーなど、緑に触れる空間があることも望ましいでしょう。居室に自分のお気に入りの家具やテレビなどを持ち込めるかも確認しておきたいポイントです。

ポイント9:食事

 食事は、生活の満足度を高める重要な要素になります。献立表などをチェックして、献立の傾向を見てみましょう。管理栄養士がいるのか、介護施設内で作られているのか、療養食などの個別対応や、咀嚼や嚥下機能低下への対応は可能かなども確認しましょう。楽しい演出のある行事食も生活に張りが出ます。食べなかった場合の利用料金や、メニュー選択の幅(事前に申し込む、その場で選べるなど)についてもチェックしておきましょう。

ポイント10:家族とのかかわり

 老人ホームにご入居される方にとって、ご家族の訪問は何よりうれしいものです。施設側がそれをどの程度大事に思っているかによって対応も変わってきます。訪問時間に制限はあるのか、訪問した家族の居場所や食事の用意はしてもらえるのか、宿泊できるゲストルームはあるのかなど。同じ食事を摂ることで、どんな食事をしているかがわかるので安心です。入居者の外出、外泊が可能かもチェックしておきましょう。コロナ過でもありますので、施設によって面談対応もさまざまですので、オンライン面会を行うにふさわしい環境や体制があるか重ねて確認していきましょう。

コロナ過での面談対応・事例

・相談室、談話室、ロビーなどで面会(時間指定・制限、人数制限あり)

・ZoomやFaceTimeなどのオンラインのビデオ通話システムを使う

・玄関にあるガラス窓を使って、窓を隔てた外と中とで面会(施設によって設備が違うので工夫)

・ターミナル期を迎えた入居者について

厚生労働省も面会の制限を「緊急やむを得ない場合を除き」と明記しており、「いよいよかもしれない」という時には家族に連絡をして、面会時の人数や滞在時間を限定しながら来てもらうようにしているところもあります。施設の状況(クラスター発生など)により対応できないこともあります。事前に施設側と確認しておきましょう。

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